【Trados Studio】TMのマッチ率の落とし穴
週末はバレンタインですね。友達にチョコを託し、友達のチョコを受取って、互いの想い人に互いに代理で渡した、シャイをこじらせすぎた小学生時代を思い出します。果たしてあれは意味があったのか?hiramaです。
さて、前回の記事で最後に触れた「落とし穴」について、同じプロジェクトを使ってご紹介します。こちらのプロジェクトの解析結果は、次のようなものでした。
75-89%が2セグメント、50-74%が0セグメント、新規作成が1セグメントです。実際にファイルを開いて新規作成のセグメントを確認してみると、確かにファジーマッチは表示されません。
ここで、TMはそのままで、ある設定を変えてみると、次のようになります。
67%と54%のファジーマッチが表示されました。
解析結果では50-74%は0セグメントとなっていたのに、実際には1セグメントが存在していたことになります。???この設定が、今回ご説明する「落とし穴」です。
Trados Studioには「一致精度最小値」という設定値があり、解析も訳文検索も、この値以上のマッチ率のみが対象になります。ファジーマッチが表示されたのは、設定値を「50」に変更したためでした。
この設定は、[プロジェクトの設定] 画面の [言語ペア] > [すべての言語ペア] > [翻訳メモリと自動翻訳] > [検索] で確認できます。
デフォルト値は「70」です。したがって、Trados Studioの初期設定では、50-74%マッチとして表されるのは実際には70-74%マッチのセグメントのみで、50-70%マッチのセグメントは計上されていないことになります。
一致精度最小値を「50」に変えた場合の解析結果です。
こちらも、実際のマッチ率が反映されるようになりました。
Trados Studioの解析結果は翻訳の見積りに使うこともある大事な数字です。機械に遊ばれないよう、しっかり確認しておきたいものです。
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