よく見かける略称にご注意
年末に向けて少しずつ片付けを始めたところ、買ったような気もするけど気のせいか...と思っていたジョニー・イングリッシュのBlu-rayが出てきました。あやうく2枚目を買うところだったので助かりました。
翻訳対象の中に略称が出てくる場合、ファイルのどこかに正式名称が記載されていることが多いです。しかし、一般的に広く浸透しているような略称の場合は、必ずしもそうではないことがあります。
先日危うく見逃しそうになったのが「IP」です。
IPというとIPアドレスのIPがぱっと思い浮かぶのですが、このときの「IP」は「Intellectual property(知的財産権)」でした。Internet ProtocolとIntellectual propertyでは、意味がまったく異なるので、誤訳になってしまいます。
IT翻訳で出てきそうな「IP」には、このほかに「information provider(情報提供業、情報提供業者)」、「image processing(画像処理)」などがあります。
似たような略語で、うっかりしてしまいそうなものに「IR」があります。こちらは「Investor Relations(投資家向け広報)」が思いうかびますが、ほかに「information retrieval(情報検索)」、「infrared (赤外(線))」などもあります。
IRのついでに、略称ではありませんが、「security」も注意が必要です。たまに証券などの意味で出てくることがあるので、安易に「セキュリティ」や「安全」などと訳すと危険な場合があります。「security analyst」がセキュリテイアナリストか証券アナリストかは、資料の内容から判断しないといけません。
このように意外な意味もある単語については、以前の記事『あの単語のさまざまな使われ方』もご覧ください。
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