独立従属節?
When you... や When your... のように従属節を書いて、主節は書かずに従属節だけで終わりにしてしまうという奇妙な構文が、簡潔が過剰に求められるSNSなどのサービスで広まりを見せつつあるようなないような状態だそうです。
能動受動態という文法用語を見て寿命が縮んだような気がしたことがありますが、こちらは定着したあかつきには独立従属節とでも呼ぶのでしょうか。
以前紹介した because の奇妙な用法(まだ生き残っているようです)と同様に、それに伴う部分を読み手が想像して補ってなんとなくうんうんとわかった気になって楽しむコミュニケーションの形だろうと考えられるようです。
上でリンクした記事を読んでいて、何か変な気がしていたのですが、しばらく考えてみて、そういう書き方をすることもあるんだな、といつの間にか受け入れてしまっていたのではないかと思い当たりました。どうも見覚えのある表現で、それほど極端に変わっているという気もしなかったのです。
主節が省かれているというのは、書き言葉としてはinformalなものであることを差し引いても相当異常に見えるようなので、そう認識しておかないといけないのですが、なにしろ英語への接し方がインターネットに偏っていますので、そうとは知らずにこういう変化の最先端に慣れてしまうということもありえるわけです。ただ字面を追うだけではなく広い意味での文脈を把握しなくてはいけないし、文脈にばかり気を取られて字面通りの解釈を怠ってもいけないというのは、もちろん翻訳についてもいえることですが、語学全般に適用できる心がけだといえるでしょう。
中庸の徳たるや、それ至れるかな、といえば一言で済むのですが、それでは成立しないのがブログの辛いところかな。