有名な歌の歌詞の比較
小さい頃、家族でドライブするときのBGMが英語の童謡CDだったため、今でもそういう歌を聴くとぼんやり英語詞が浮かびます。
というわけで、今回は有名な英語の歌の歌詞をいくつかピックアップし、日本語と比較してみました。
アメリカやイギリスの歌で日本に輸入されているものは意外と多くあります。
訳詞を比較してみると、音数の制約がある関係上か、日本語詞より英語詞の方が情報が複雑であることが多く、「そんな背景が‥!」となることもあります(必ずしも同じことを歌う必要はないのですが)。
大幅な意訳が行われていることがあるのも面白いです。
★歌い出しを抜き出しただけでも、内容が意外と違うことがわかります。
・赤鼻のトナカイ
<英語詞>
Rudolph, the red-nosed reindeer
had a very shiny nose
and if you ever saw it
you would even say it glows.
<意訳>
ルドルフって名前の赤鼻のトナカイがいたよ
すごく輝く鼻を持っていた
実際見てみたら
光ってるって感じるレベル
<日本語詞>
真っ赤なお鼻の
トナカイさんは
いつもみんなの
わらいもの
英語詞では最初に出てくるトナカイの名前(ルドルフ)が日本では認知されていないようなのが、幼心に衝撃でした。
日本語詞の「いつもみんなの~」にあたる部分は、英語ではこのあとの部分で出てきます。
★(童謡ではないような気もしますが)英語詞と日本語詞の意味が反対に近いものもあります。
・カントリーロード
<英語詞>
Country Roads, take me home
To the place I belong
West virginia, mountain momma
Take me home, country roads
<意訳>
カントリーロード、僕を連れて帰ってくれ
僕があるべき場所に
ウェストバージニア、母なる山よ
僕を連れて帰ってくれ、カントリーロード
<日本語詞>
カントリー・ロード
この道 故郷へつづいても
僕は行かないさ 行けない
カントリー・ロード
カントリー・ロード
明日は
いつもの僕さ
帰りたい 帰れない
さよなら カントリー・ロード
英語詞がひたすら故郷を偲んでいるのに対し、日本語詞は故郷を想いながらもそれを振り切っています。
日本語詞はなんとなく田舎から上京してきた人を連想させます。
★ストーリーの背景?がわかるものもあります。
・森のくまさん
<日本語詞>
くまさんの いうことにゃ
おじょうさん おにげなさい
どうして会うなり逃げるよう言ってくるのか、ずっと不思議に思っていたのですが、英語詞を見て疑問が解けました。
<英語詞>
He said to me, "Why don't you run?
I see you ain't, Got any gun."
<意訳>
くまさんの いうことにゃ
「銃を持ってないみたいだし、逃げた方がいいんじゃないの?」
お嬢さんは(少なくともアメリカでは)くま自身から逃げるよう勧められていたのですね。くま余裕です。
なお、このあと日本語詞ではハッピーエンド(イヤリングを拾ってもらってお礼に歌う)ですが、英語詞では生死を賭けた戦い(くまに追いかけられ、木の枝になんとか捕まって助かる)がくり広げられます。
「あるぅ日♪」と「the other day♪」が音数も意味もかなり近いのも素敵です。
歌詞が違う歌は他にもあるので、みなさんも良かったら調べてみてください。
「線路はつづくよどこまでも(I've been working on the railroad)」とか、結構違いが激しいですよ。
今回、次のサイトから歌詞を引用させていただきました。
日本語詞(すべて):goo音楽
英語詞(赤鼻のトナカイ):Christmas Carol Lyrics
(森のくまさん):Scoutsongs.com
(カントリーロード):LyricsFreak