agnostic
agnosticという単語は、普通はそれほど使わないはずなのに、IT業界ではわりとよく使われるようになってしまって、不思議だなと言われているようです。
英語圏の辞書ではIT関連特有の用法が載っているものがあります。日本の英和辞書では載っているものがあまりなさそうです。英辞郎にはいくつか用例がありました。さすがにこういうときは頼りになります。
もともとは名詞で、途中から形容詞でも使われるようになったそうで、不可知論者とか、断定的でないとか、そのような意味です。
しかし、IT業界では、platform agnosticとか、hardware agnosticとか、ネイティブにとってもあまりピンとこない拡張をするようになったようです。このような仕事をしていると、agnosticはIT業界特有の使い方で見ることの方が多いので、不可知論の方で出てくると、ええっと、なんだっけ、と思います。
さて、platform agnosticやhardware agnosticをどう訳すかというのは、あまりはっきりと決まってはいないようで、......に依存しないとか、......に関わらずとか、......を問わずとか、どれも苦しい感じがするものの、いろいろな訳が使われています。
ニュアンスを考えてみると、......が何であろうと、とか、......なんか知ったこっちゃない、とかいう感じのようで、制限が少ないぞ、という、どちらかといえばややポジティブな意味合いで使われているようです。ただ、もともとは、そんなことがわかるはずもないのだから......というところからきているはずなので、アピールするような目的で使われていると、どうなのかな、と思います。