英語にしやすいか?という観点で日本語の文章を考える

英語にしやすいか?という観点で日本語の文章を考える

少し前に、日本語で書かれた資料を見ていたところ、自分がどこかで翻訳したような、英文が頭に浮かぶような文章で書かれていました。外国語の資料を翻訳したのだろうと思い、用意してくれた人に英語の資料もあるのですかと聞いたところ、日本人が日本語で執筆したが、いずれ英語にすることを前提に作成しているので、そう読めたのでしょう ということでした。

数年前に「Globish(グロービッシュ)」という言葉が流行ったのをご記憶でしょうか。英語でコミュニケーションを取る人の数はノンネイティブのほうが多くなっていることから、世界共通語としての英語が必要だという考えのもとに、IBMの元副社長、ネリエール氏が提唱したシンプルな英語です。

語いは1,500語程度で、能動態を使い、関係代名詞は省略しないなど標準的な英文法を使用し、英語圏の文化の深い理解を必要とする表現はできるだけ使わないなど、ノンネイティブが英語を「道具」として使うためのさまざまな特徴があります。

この考えを参考に、日本語もシンプルにして「英語にしやすい日本語」で考えるようにすると、英作文や英会話のスキル向上に役立てられそうです。

たとえば、日本語には主語を省略しても文章や会話が成り立つという特徴がありますが、主語を明確にするのも有効です。よく使われる例文「象は鼻が長い」のように、主語ではない「は」を別の表現にすると混乱が少なくなります。

近年は外国人向けに「やさしい日本語」の資料を整備している自治体や、やさしい日本語でニュースを提供している放送局があるので、こういうものを利用するのもおすすめです。2つご紹介します。

■シンプルでわかりやすい日本語を作る参考に

横浜市: 「やさしい日本語」で伝える - 分かりやすく 伝わりやすい日本語を目指して

* 例文は行政に関する話題が多く、少し難解かもしれません。『応用(より伝わる「やさしい日本語」の伝え方を知りたい人へ)』の4~7節が参考になります。

■日本語を見て英作文するトレーニングに

NEWS WEB EASY - NHKオンライン

ニュースなので特徴的な文体ですが、主語や述語が明確で、一文がだいたい100字以内になっています。英会話用に時事ネタを増やすのにも役立ちます。

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