よく使われる固有名詞のイメージをつかむ
成毛眞さんの本に触発されて、何か役に立ちそうな「読む」事典はないかと探してこれを見つけました。
アメリカの人が特定の固有名詞に対して抱くイメージをカテゴリーごとに整理してまとめた本です。
著者がまえがきでも述べているように「アメリカ引喩辞典」といった内容で、事典と辞典の中間のような本ではないかと思います。
カテゴリーとその例は以下のとおりです(Amazonの内容紹介より引用)。
実在人物→ブリットニー・スピアーズ、グランマ・モーゼズ、カール・セイガン
架空のキャラクター→ガーフィールド、ノーマン・ベイツ、ミセス・ロビンソン
地名→ラシュモア山、ベルトウェー、アルカトラズ島、ルート66、ピオリア
映画タイトル→「スミス都へ行く」「ジュラシック・パーク」「アニマル・ハウス」
テレビ・ラジオ番組タイトル→「恐妻天国」「陽気なネルソン」「ダイナスティ」
本のタイトル→「小さな機関車」「キャッチ22」「リーダーズ・ダイジェスト」
商品名・広告→ローロデックス、ティファニー、プロザック、クリフス・ノーツ
その他→レイバー・デー、「アメリカン・ゴシック」、ティーポット・ドーム
見出し語+簡単な説明+連想されるイメージの説明+見出し語を含む用例、という構成になっており、見出し語の数も多いので十分「読む」に耐えうる事典です。
小説や映画の中で、「彼の声はまるでルイ・アームストロングのようだ」と言われても、ルイ・アームストロングを実際に聞いたことがなければイメージがつかめません。そこが話の肝である場合などは、おもしろさを十分に理解できないままストーリーが進んでしまうことにもなりかねません。
実際のイメージを自分でつかむには実物を見たり聞いたりするのが一番ですが、一気にすべてを制覇することはできないので、糸口としてこのような本も読んでおくのもいいのではないでしょうか。