子ヤギと子どもと新人と

子ヤギと子どもと新人と

4月は新しい季節という感じがして、いまでもワクワクします。
小学一年生や新社会人を見かけると、少しうらやましい!

さて、タイトルの「子ヤギと子どもと新人と」ですが、この3つに共通するものは何でしょう?

知っている人は知っていると思いますが、どれも"kid"の意味です。

なぜ"kid"に「子ヤギ」と「子ども」と「新人」という意味があるのかは調べてもよくわかりませんでした(諸説ありますが確定できませんでした)が、語源を調べると、もともと"kid"は「子ヤギ」の意味でした。

それが「子ども(若い人を含む)」を指す場合にも使われるようになり、「新人」を指す場合にも使われるようになったようです。

「子ヤギ」や「新人」の意味で"kid"を使うのはインフォーマルな表現で、辞書を調べる限り、北米で俗語として1950年頃に使用されたのが始まりです。
(北米にヤギってたくさんいるのかしら?)

"kid"には「戯れる」「ふざける」という意味もありますので、じゃれている子どもたちを見た大人が「子ヤギみたい」と思って"kid"という言葉を使い始めたのではないかと想像しています。自分より年下の人に対して使う言葉であって、いくら新人でも目上の人に対して"kid"とは言わないようです。

"kid"を複数の辞書で調べてみると、研究社の新英和中辞典では「子ヤギ」の意味のほうが最初で、「子ども/若者」の意味は2番目に表示されます。
Cambridge、Oxford、Macmillan、Longmanなどの英英辞書で引くと、いずれも「子ども/若者」の意味のほうが最初で、「子ヤギ」の意味が2番目に表示されます。これを見る限り、イギリスでも子どもや若者を"kid"と呼んで差し支えないと思います。

英語では、動物の成長に応じて違う単語を使うことが多いです。大人と子どもを区別する文化ということなのかもしれません。
スラスラ言えるとかっこいいのですが、似ているだけに覚えるのが難しいです。

(例)

ヤギ:kid < goat
ねこ:kitten < cat
犬:puppy < dog
にわとり:chick < chicken
羊:lamb < sheep
牛:calf < cattle

それでは、また。

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