「連携」と「連係」

「連携」と「連係」

明日12月3日は「カレンダーの日」です。来年のカレンダーはもう準備しましたか? カレンダーといえば日曜始まり派の fukazawa です。

以前、このブログで見間違えやすい英単語をご紹介しました(その1 / その2)。日本語の場合、漢字に変換する際に変換候補を見間違えて適切でない言葉を選択してしまうことがあります。いわゆるタイポなのですが、意味が分かっていないと正解を選ぶのが難しい言葉もあります。たとえば「連携」と「連係」は、どっちがどうなのか分かりますか?

辞書を引いて正しい意味を確認してみましょう。

【連携】

◆(名)スル: 互いに連絡をとり協力して物事を行うこと。「他団体と―して運動を進める」
(『デジタル大辞泉』小学館より)

◆(名)スル: 連絡を密に取り合って、一つの目的のために一緒に物事をすること。〔同音語の「連係」は物事と物事、人と人との間のつながりのことであるが、それに対して「連携」は連絡を取り合って一緒に物事を行うことをいう〕
(『大辞林 第三版』三省堂より)

【連係】

◆(名)スル: 互いの間につながりのあること。他と密接な関連をもつこと。「経営陣の交替に―して行われた人事」
(『デジタル大辞泉』小学館より)

◆(名)スル: 物事と物事、あるいは人と人との間のつながり。また、つながりをつけること。つながっていること。「緊密な-を取る」 「 -を保つ」
(『大辞林 第三版』三省堂より)

英単語で考えたほうがイメージが湧くかもしれません。
連携には「cooperation」「collaboration」「partnership」など、連係には「connection」「linking」などが使われます。違いがつかめましたか?

それでは問題です。
次はどちらの「れんけい」を使うのでしょうか。

1. 「れんけい」プレー
2. 「れんけい」会社
3. 「れんけい」協力
4. 「れんけい」処理




答えはこちら。

1. 「連係」プレー(close teamwork、teamwork)
2. 「連係」会社(affiliated / associated  company)
3. 「連携」協力(partnership)
4. 「連携」処理(cooperative processing)


ここで気になるのが『「れんけい」プレー』です。私が持っている和英辞典2冊には「連係プレー」で載っていますが、「連携プレー」が載っている辞書もあるようです。また、Web で二重引用符付きで検索すると「連係プレー」が約17万件に対し「連携プレー」は約37万件で、こちらのほうが多いようです。「れんけい」の意味を踏まえて使い分けるのが正解かもしれませんね。


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