洋画の邦題について考える
こんにちは。季節というものは不思議で、この間まで半袖でもうだるような暑さだったのに、知らないうちに長袖でも肌寒い季節です。徐々に変わっていくから、その境目がわからない。私の周りでも、認識ができないだけで日々たくさんの変化が少しずつ起こっているのかもしれません。
私は、映画鑑賞が好きで、主に洋画を観ることが多いのですが、洋画を日本で公開するにあたり、邦題が付けられます。その邦題の命名について、いくつかのパターンに分類できるかと思います。今回は、そのパターンについて考えてみました。
1. オリジナルと同じタイトル
これは、おそらく最も一般的で、オリジナルのタイトルをそのままカタカナにして邦題を付けているパターンです。
すぐに思いつくものとしては、
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』『ミッション・インポッシブル』『アイアンマン』などが例にあげられます。
また、例えば"The Dark Knight Rises"→『ダークナイト・ライジング』のように、ただカタカナにするだけではなく、日本向にアレンジしている場合もあります。
2.オリジナルを和訳したタイトル
これは、オリジナルの英語タイトルを、そのまま和訳(意訳)したパターンです。
"The Hobbit: An Unexpected Journey"→『ホビット 思いがけない冒険』
"007 Quantum of Solace"→ 『007 慰めの報酬』
"District 9"→『第9地区』
"Roman Holiday"→『ローマの休日』
"The Curious Case of Benjamin Button"→『ベンジャミン・バトン数奇な人生』
などが例に挙げられます。
このパターンも結構多いかな、と思いましたが、実際調べてみると思ったより少なかったです。
パターン1のように、そのままカタカナにするよりは、このように和訳したほうが日本人として、確かにしっくりきますね。
3.オリジナルとは全く異なるタイトル
これは、日本市場向けに、オリジナルとは似て非なるタイトルをつけるパターンです。
"Frozen"→『アナと雪の女王』、"Up"→『カールじいさんの空飛ぶ家』などは有名ですね。
"Fast and Furious"→『ワイルド・スピード』
"Gravity"→『ゼログラビティ』
"First Blood"→『ランボー』
"The Thing"→『遊星からの物体X』などが挙げられます。
なかなかイメージしづらい英語タイトルを日本市場向けに丸ごと変更することによって、映画のイメージがつかみやすくなり浸透しやすくなる一方、邦題によっては、(私のような)映画ファンからは、「原題のイメージを尊重しろ」という意見があがることもしばしばです。
4.オリジナルから一部削ったタイトル、或いはオリジナルにサブタイトルを追加したタイトル
オリジナルタイトルを残しつつ、削ったりサブタイトルを追加するパターンです。
例としては、
"The Secret Life of Walter Mitty"→『LIFE!』
"Saving Private Ryan"→『プライベート・ライアン』
"Noah"→『ノア 約束の船』
"RUSH"→『ラッシュ プライドと友情』
"The Hangover"→『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』
などが挙げられます。
オリジナルタイトルだけでは日本人にはいまいちピンと来ない映画の場合、このようなパターンは有効ではないでしょうか。
これ以上例を挙げてもキリがないので、このくらいにしておきます。
以上のように、おおまかに4パターンに分けることができました。
どうすれば日本市場に普及させることができるか、という担当者の苦悩が見受けられます。
皆様も、洋画を見る際は、オリジナルタイトルにも目を向けてみると、新たな発見があるかもしれません。
ちなみに私は、クリストファー・ノーラン監督最新作のインターステラーが非常に楽しみです。