『花子とアン』に見る、乙女心と異文化間の共通点
「桜餅」と言われて、最初にどういうものを思い浮かべますか?
クレープ状の生地のものは関東風の桜餅、つぶつぶの生地のものは関西風の桜餅だそうです。クレープ状の生地の桜餅は某製パンメーカーの創作菓子が広まったものだとばかり思っていましたが、違いました。
ところで、新しい朝の連続テレビ小説「花子とアン」はご覧になっていますか。「赤毛のアン」の翻訳者、村岡花子さんの物語です。
主人公の花は、ことあるごとに「花」ではなくて「花子」と呼んで、と言っていました。この頃、名前に「子」がついているのは貴族やお金持ちの家の娘が多く、庶民では「子」の付かない名前のほうが主流でした。現在の女の子に「子」のつく名前が少ないのとは、状況が違いますね。
一方、「赤毛のアン (Anne of Green Gables)」を読むと、アンが「Ann」じゃなくて「Anne」よ!と言う場面があります。高貴な感じがするから、という理由だったと思います。これを踏まえての「花子」なんだなと分かると、より面白く見ることができます。
アンと言えば、もうひとり思い浮かぶのが「ローマの休日」のアン王女。こちらは「Princess Ann」と書きます。最後に「e」をつけないことによって、窮屈な生活から解放されたいという王女の気持ちや、親しみやすさを表現しているのかもしれません。
感覚的なものを理解するのは難しいですが、花「子」と Ann「e」のように共通するところもあるんですね。
花が赤毛のアンの本に出会って、翻訳をはじめるのが待ち遠しいです。
これからの展開が楽しみです。
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