ローリングアウトのロールアウト

ローリングアウトのロールアウト

広告をブロックするアドオンやトラッキングを防止するアドオンをいろいろ使っているせいで、このブログを書く際、Bloggerにログインするために毎度四苦八苦しています。

カタカナで「ローリングアウト」と書かれているのをWebで見つけて、初めて見たような気がする......と検索して調べてみたところ、比較的最近のIT関連のニュースの翻訳記事で使われていることが多いような印象を受けました。一方「ロールアウト」はというと、ITにかぎらず多くの分野で使われる用語のようです。ただでさえわかりにくい言葉であるのに加えて、さまざまな分野で使われていることが、「ローリングアウト」の誕生に一役買っているのかもしれません。

ITに関連する文脈でroll outという場合、メモリが不足したときに外部記憶装置に書き出す、スワップアウトの同義語として使われることもあるそうですが、今回話題にするのはそれとは別の、新しい製品やサービスを公開または導入する(組織の外部に向けてroll outすると公開、組織の内部に向けてroll outすると導入、のような違いです)、という意味での使い方です。

さらに詳しくみると、単に公開または導入するという意味と、公開または導入の範囲を広げるという微妙に異なる2つの意味があって、詳しい説明がなく使われていると、どちらなのかはっきりさせるのが難しいことがあります。見分けるのが難しいだけでなく、「順次○○」という言い方をすることはありますが、「公開または導入の範囲を広げる」を簡潔に言い表す日本語がないという問題もあるため、「ロールアウト」というカタカナ語が使われることがあるのではないかと思います。

さて、そのroll outは、文の構造の都合によってrolling outになったり、あるいは見出しとして使われる場合にrolling outになったりすることがあるわけですが、そこから「ローリングアウト」という用語であると認められた(?)ことによって、今まさに、「ローリングアウト」が世間に「ロールアウト」されつつあるようです。

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