訳文が読みにくい理由

訳文が読みにくい理由

少し寒くなってきたので、こたつを買いました。
最近のこたつはヒーター部分がとても薄いので、体が引っかかることなく首まで潜ることができます。
ぬくぬくと快適です。

さて、ほとんどの人は、翻訳した文書は少し読みにくいと感じたことがあると思います。
その理由はなんだろう、と反省も込めてしみじみ考えてみました。
今までに書いたブログの記事とかぶってしまうかもしれませんが、ご了承ください。

1. 不要な受動態が多い
能動態で書いても問題ないところをわざわざ受動態で書いていることが多いです。
受動態で書いているため、回りくどくてわかりにくくなっています。


2. 不自然な日本語になっている
間違いではないけれど、普段の日本語では使用しないような表現で訳してしまうことがあります。
訳しているときは気付きにくいけれど、日本語だけで読むと引っ掛かりを感じます。

例:
A offers significant advantages.
Aは多数のメリットを提供する

Aには多数のメリットがある

例:
A can be used to manage B.
A は B の管理に使用できる

A を使用して B を管理できる


3. 1 文が長く、修飾関係も複雑でわかりにくい
英語は関係詞などを使用して 1 文が非常に長くなっている場合があります。
日本語もこれに合わせて 1 文にしようとするために、わかりにくい文章になります。
分野によっては原文 1 文に対し、訳文 1 文という決まりがある場合もあるようですが、IT 分野では無理せずに、適当なところで切ったほうが良さそうです。


4. 言葉が統一されていない

同じことを指しているのに異なる言葉を使ってしまうこともわかりにくくなる要因です。
原文の単語が同じ場合はもちろんですが、原文で違う単語を使用している場合でも、実際は同じことを指している場合もあります。
この場合は、同じ言葉を使用したほうがわかりやすくなります。
たとえば、outbound と send が同じことを意味している場合は、「発信」や「送信」と訳し分けるより、どちらも「送信」と訳したほうがわかりやすいです。


ほかにも、カタカナ語が多くてわかりにくくなっていることなど、いろいろと要因はあるようです。
いずれにせよ、英語に引きずられすぎないということがポイントでしょうか。
わかりやすいドキュメントにするために、日々精進していきたいと思います。



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