テクニカルライティングとSKK

テクニカルライティングとSKK

日本語の文字入力には、MS-IME、ATOK、ことえり、Google 日本語入力などを使用されている方が多いと思いますが、私はそれらとは少し違ったSKKという入力方式(WindowsではCorvus SKK、MacではAquaSKK)を使用しています。

SKK自体もともと遊び半分に使い始めたものでしたが、テクニカルライティング用の入力には適しているような気がするので、導入や操作の方法よりも、そういった観点から紹介します。

SKKについて説明している動画があったので、まずこちらをご覧いただくと大体の雰囲気はおわかりいただけるのではないかと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=K5ReR4aAXgU

際立った特徴の一つに、送り仮名の位置を自分で指定する必要がある、というものがあります。たとえば、「おこなう」を漢字にする場合、「OkoNau」と入力すると「行なう」、「OkonaU」と入力すると「行う」になります。漢字を始めるところとひらがなを始めるところを指定するわけです。送り仮名のスタイルが異なる複数のクライアントを抱えている方にも安心してご利用いただけます。

カタカナを入力する場合、カタカナモードに切り替えてから入力するか、カタカナに変換する専用のキーを押してカタカナに変換するのが一般的なので、変換していていつの間にかカタカナになっていたというようなことはまずありません。

とくにMS-IMEにありがちな問題として、「こうじょう」を変換するときに、何度か続けて「向上」にしていたのが不意に「工場」になってしまう、というようなものがありますが、SKKでは前回の変換結果を愚直に繰り返す(何も考えていない)ので、この問題は発生しません(一度「工場」を使うと次回は絶対「工場」になりますが......)。

これは少しイメージしづらいかもしれませんが、変換候補を次々に表示していって、品切れになるとそのまま単語登録画面に移行します。専用の画面を別途呼び出す必要がないので、なかったら登録、なかったら登録、という風にして入力を続けることができます。

単文節変換で、送り仮名の位置を自分で指定するので、視線が前後することなく前から順番に書いていくことができます。そのため、手書きに近い感覚だと表現されることがあります。機械に頼る部分が少ない、入力時にチェックしているような感覚がある、ともいえそうです。

導入直後はまともに入力できなくなるという壮大な欠点がありますが、時間のあるときに試してみると、日本語入力を見つめ直すいいきっかけになるのではないでしょうか。

漢字直接入力という、もっとすごいのがあるのですが、こちらはすぐに挫折しました。

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