Trados 2007 と Studio 2011 の併用

Trados 2007 と Studio 2011 の併用

先ほどの地震は怖かったですね。久しぶりに机の下に潜り込みました。

シーブレインでは Trados 2007 を使用して翻訳を行っていますが、最近は、Trados 2007 でサポートしているファイル形式より上のバージョンがハンドオフされることもあり、そろそろ Trados Studio 2011 の導入も考えなくてはなりません。サポートされていないバージョン、たとえば、Office 2010 で作られた docx のファイルを翻訳する場合、ttx ファイルを作って翻訳することはできますが、訳文生成時にエラーになり、訳文ファイルが作れない、といったようなことが実際にあります。ファイル中のどこかで office の新しい機能を使用しているために起こるようなので、その場所を見つけ出し、削除してから訳文を入れ直すという、やり直し工程になってしまいます。このように、サポートしていないバージョンを Trados 2007 で処理するのは、やはり無理があります。だからといって、お客様や翻訳者がまだ対応していない Studio 2011 にいきなり移行することもできません。そのため Trados 2007 と Studio 2011 をうまく組み合わせて使用することが必要になります。


そこで Trados Studio 2011 のプラグインのひとつ、「SDLXLIFF to Legacy Converter」を試しに使ってみました。このプラグインは、Studio 2011 で生成される翻訳ファイルの形式 .sdlxliff を ttx 形式に変換したり、.sdlxliff 形式に戻したりするアプリケーションです。「SDL OpenExchange」のサイトからダウンロードできます。

まず、Studio でプロジェクトを作ります。プロジェクトを作ると .sdlxliff という翻訳ファイルが出来ます。英語和訳で作成するとプロジェクトのフォルダ構成の中に「ja-JP」というフォルダができ、その中に .sdlxliff ができます。この sdlxliff を「SDLXLIFF to Legacy Converter」で ttx に変換します。sdlxliff にファイルを戻すときに、作ったときと同じ sdlxliff が必要なため同じフォルダ内で処理します。


「SDLXLIFF to Legacy Converter」を開いて、ファイルをドラッグし、「Convert to format」のプルダウンで TradosTag Documents (ttx) を選び、メニュー左上にある三角のマークをクリックすると、同じフォルダ内に ttx ファイルが作成されます。

 


この ttx ファイルを Trados 2007 Tag Editor で開いて翻訳します。翻訳完了後に「SDLXLIFF to Legacy Converter」で sdlxliff に戻し Studio で訳文生成することでができます。


「SDLXLIFF to Legacy Converter」を使うと、翻訳の作業は Trados 2007 の ttx ファイルを使用し、最後の訳文生成で Studio 2011 を使うというプロセスで併用が可能になりそうです。

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