ボリュームが大きいファイルの分割と翻訳

ボリュームが大きいファイルの分割と翻訳

社員各自が会社で育てている植物たちがだんだん元気になってきました。暖かくなると植物の"元気さ"も違うものです。

今回はファイルを分割して複数で翻訳することについてです。

翻訳ファイルの中には、ワード 1 ファイル、200ページ、300ページという大きなものがあります。単純に翻訳者 1 人で工数を見積もると翻訳納品までに 1 か月近くかかるようなボリュームです。スケジュール的に余裕があり、リソース的にも問題がなければ 1 人にガッツリ作業をしてもらうことも可能ですが、急いで日本語版を作りたいというお客様からの要望に応えるためには、ファイルを分割し、複数で作業することも考えないといけません。

ファイルを分割する場合、まず、ソースファイルを開いて、どこで分割し、何ファイルにするかを考えます。適当にワード数で分割することもできますが、たとえば、箇条書きの 2 つめでファイルが分割されてしまう、というようなことにならないように、章や節の単位、または内容的に切りの良い箇所で分割するようにします。ワードファイルの場合は、テキストを選択すると左下にワードカウントが表示されますので、それを目安にできます。また、沢山のファイルに分割しすぎないようにします。
作業を始める前にTMの使い方や表現などの仕様をまとめておきます。分割してしまったが故に、用語や表現がバラバラになり、レビューで統一するのに時間がかかってしまうというようなことにならないように注意します。最後に誰か一人が分割されたファイルを全て確認するなどの対応も必要です。

ボリュームが大きい=分割ではなく、内容的に分割して作業が可能かどうか、効率面や納期などいろいろな要素から判断することが大切です。内容によっては 1 人にガッツリ作業してもらうほうが、効率がよいという場合もあるかと思います。その時々で、内容を確認し、お客様と相談して進めるようにします。

次回は、Trados Studio 2011 を使用して翻訳する場合に使用する、ファイル分割のプラグイン、Split/Mergeについて説明しようと思います。

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