背景あっての言葉です

背景あっての言葉です

みなさまこんにちは。
今年の春は気温の変動が激しくて、いまだにストーブをしまうことができません。

ところで、翻訳をしていると、言葉というのは背景がわかってこそ通じるものだなあ、とつくづく思います。
弊社の社内では時々こんな会話が繰り広げられます。

Aさん:「アレ、できてる?」
Bさん:「ああ、アレ?できてます」

ここでいう「アレ」とは、ある仕事のことなのですが、Aさんから最近依頼されたものをBさんがわかっていれば、極端な話、「アレ」でも通じるのです。
こういう会話、英語圏でも多いのかしら?

日英翻訳するとき、日本語にはこのような背景に依存した言葉がすごーく多いことに気付きます。
たとえば、「私はオレンジ!」という文だけがぽつねんとあったとします。
これを英訳するのは、ひじょ~に困難です。

次のようなシチュエーションが考えられます。
・何かの劇でオレンジの役をやるのか?
・目の前に複数ある食べ物の中からオレンジを食べたいのか?
・店頭でオレンジジュースを注文したいのか?
・オレンジ色の何かを選びたいのか?
・「何の食べ物好き?」に対する答えなのか?

他にもいろいろ可能性があります。
シンプルな文でも、いやシンプルな文だからこそ、背景がわからずに訳すのが難しくなります。
日英翻訳でもこれは一緒ですね。
翻訳では、背景の理解が最も重要、と思います。

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