PowerPointの翻訳の確認に役立つAutoHotkeyの設定

PowerPointの翻訳の確認に役立つAutoHotkeyの設定

翻訳が完了したあとに確認する手段にはさまざまなものがありますが、PowerPointのファイルはとくに文字装飾やレイアウトの影響があるため、訳文生成してPowerPoint自体でファイルを表示して確認する工程が欠かせません。

その際、原文のPowerPointと訳文のPowerPointを並べて表示すると便利です。PowerPointには「並べて表示」という、まさにそのための機能があります。これを使うと、原文と訳文のファイルをきれいに並べて表示できるのですが、さあ確認しよう......と思ったところで面倒なことに気付きます。PowerPointには複数の文書を同時にスクロールする機能は搭載されていないので、原文のファイルをスクロールして訳文のファイルをスクロールして......と延々いったりきたりする必要があるのです。

PowerPoint内のウィンドウの切り替えにはCtrl+Tabというショートカットが用意されているので、
  1. PageDownで次のスライドに切り替え
  2. Ctrl+Tabでもう1つのファイルに切り替え
  3. PageDownで次のスライドに切り替え
  4. Ctrl+Tabで元のファイルに切り替え
という4つの手順を踏むことで、両方のファイルをスクロールさせることができますが、普通にキーを押すにはあまりにも面倒なので、AutoHotkeyで専用のショートカットキーを設定すると便利です。

以下の例では、無変換+dが2つのファイルを次のスライドに移動、無変換+fが2つのファイルを前のスライドに移動させるショートカットになります。「並べて表示」で2つのファイルを並べて表示した状態から使用できます。

#IfWinActive ahk_class PPTFrameClass
vk1Dsc07B & d:: Send,{PgDn}^{Tab}{PgDn}^{Tab}
vk1Dsc07B & f:: Send,{PgUp}^{Tab}{PgUp}^{Tab}
#IfWinActive

よく考えてみると、PowerPointのファイルを2つ同時にスクロールさせたいというニーズは異常なもののような気がするので、標準で機能がついていないのもうなずけます。

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