システム管理者感謝の日

システム管理者感謝の日

7月の最終金曜日はシステム管理者感謝の日です。今年は7月29日ですね。そんな日があったなと何となく思い出したらちょうどその時期でした。土用の丑の日とはバッティングしなかったので、ウナギをごちそうする必要はなさそうです。

システム管理者は英語ではsystem administratorであったりsysadminであったりIT Guyであったりして最後にsがついたりつかなかったりします。同じような意味で、個人としての色彩を弱めると、IT departmentとかIT organizationとか言うのに加えて、単にITと呼ぶこともあります。日本語ではシステム部門とかIT部門とかでしょうか。IT部門という呼び方は外資っぽかったり翻訳っぽかったりするかもしれません。

さて、ITを管理する組織のことをITと呼ぶと、管理対象であるIT自体と見分けがつかなくなるので、この2つを文脈から区別しなければならない場合があります。例をさがそうと思ったら、itとも見た目が同じになってしまうせいか、Webを検索してだいぶ苦戦しました。

たとえば、アーンスト・アンド・ヤングさんのWebサイトには、IT Advisory Servicesというサービスの紹介で、次のような記述があります。
"We help IT measure, enable and improve IT effectiveness to increase the overall return on IT investment."
ITのITによるITのための的な文になっていますね。翻訳してみると、
「ITがITの有効性を測定したり引き出したり向上させたりすることを支援して、ITへの投資からより多くの効果を得られるようにする」
のような感じでしょうか。もっと簡単なやつにすればよかった。ちなみに、enable、effectiveness、return on investmentなどは業界における頻出語で、クライアントごとに訳語がなんとなく決まっている傾向があるので、仕事と関係なく好き勝手に翻訳しようと思うと大変困ります。
ここで、この3つのITはどっちのITかなと考えて、最初のITは組織のIT、2番目のITは情報技術のIT、3番目のITは情報技術のITであろうと推測すると、
「IT部門がITの有効性を測定したり引き出したり向上させたりすることを支援して、ITへの投資からより多くの効果を得られるようにする」
のように変えることができます。日本語では両方ITにしておくのはたぶんよろしくなくて、組織の方に部門をつけるのが一般的なのではないかなと思います。というわけでシステム管理者のみなさんいつもありがとうございますという話でした。

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