shepherd's pieに日本が貢献?

shepherd's pieに日本が貢献?

だんだん春らしくなってきました。
春じゃなくても暁覚えずのfukazawaです。

会社のすぐ近くに「泉平」といういなりずしのお店があります。創業は1839年だそうです。普通より長い形が特徴で、物珍しいので買って帰りました。が、食べておどろきました。だって酢飯が酢飯なんです。五目じゃないんです。

そう神奈川出身の人に訴えたら、いなりずしは酢飯が多いんじゃないの?と返されました。コンビニのいなりずしが酢飯なのは大量生産のための手抜きかとばかり思っていたのに、そうではなくて、関東ではあっさり酢飯のほうが好まれるんですね。カルチャーショックでした。私の地元では甘い味付けの五目だったもので。いえ、甘いお寿司は苦手なのでむしろ酢飯で良かったです。

そんなことがあった日の深夜、NHKを見ていたら、ヨーロッパの航空会社での機内食開発話が再放送されていました。機内食をおいしくして乗客の印象をアップしようというわけです。招集された一流シェフに託されたメニューはシェパーズパイ。ひき肉とジャガイモのグラタンのようなものです。シェフ曰く、上空では人間は塩分を非常に感じづらくなるので、地上で作ったレシピでは機内で味がせず、機内でちょうどよくなるまで塩を足したものは塩分が過剰になり、それでも物足りない味になってしまうそうです。

いろいろ試した結果、シェフが採用したのは「だし」でした。欧州の人にはなじみがなさそうですが、だしでうまみとコクをアップして、塩分を高くしなくても十分な味を感じられるようにしようという難しい挑戦です。だしを取るために使われたのは、カツオやコンブなどシェフが日本から調達したおなじみの食材たち。魚のダシなんて生臭いのでは、という心配をよそに、試食の結果も上々、無事に本メニューとして提供されることになりました。日本文化がこんなところで一役買っているとは驚きです。

食べ物の味付けって奥が深いですね。
これから観光に良い季節です。馬車道にお越しの際はぜひ「泉平」をお試しください。

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