外注と内製のメリット/デメリット(2)

外注と内製のメリット/デメリット(2)

前回は、社内で翻訳する場合について考えてみました。
今回は、翻訳を外注する場合に、翻訳会社の選択で考慮すべき点について考えてみます。

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「翻訳会社に依頼してみよう」
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リスクをなるべく減らしたい。
社員の作業負担を減らしたい。
シリーズ製品のドキュメントを一貫して整備したい。
誤解を与えない資料を用意したい。
大量の文章を処理しなくてはならない。 ・・・etc.


翻訳会社に依頼する理由は、さまざまあるでしょう。

初めて依頼する場合、どこに、どう頼めばよいのでしょう。
また、翻訳会社を変える場合には、どこを見ればいいでしょう。どんなメリットが期待できるでしょうか。(メリットについては第 3 回で触れます。)

たくさん見積りを集めて、いちばん安いところにしますか?
それとも、いちばん早く納めてくれるところにしますか?

この段階で手間取っていては、実際に作業に使える時間がどんどん減ってしまいます。
翻訳会社を選ぶときには、価格や納期も大事ですが、次のような点も参考にしてみてください。


・実績のある分野はどこか。
大手であれば何でもなんとかできるだろう、短時間でできるだろう、というものでもありません。どれだけ人数がいるかは、専門性や品質と必ずしも密接に関連する要素ではないのです。大切なのは、お客様の求める分野に強いかどうか、またその分野での実績、知識、調査力です。

・担当者と連絡が取りやすいか。相談しやすいか。打合せは可能か。
確認したいことがあるとき、変更が発生してその内容を伝えたいときなどに、担当者が会議や外出で不在がちですぐに連絡がつかない、メールの返事が 24 時間以内にもらえないなどの事態は避けたいものです。レスポンスの良さ、的確さも、重要なポイントの 1 つです。

・トライアルが可能かどうか。
品質を見るには、やはり訳文を実際に読んでみることです。可能であれば、まず少量でトライアルを依頼し、翻訳の品質を見てみましょう。

・どのようなツールを使い、どのような形式に対応しているのか。
たとえば「ドキュメント」とひとくちに言っても、さまざまな種類・形式があります。お客様の求めるドキュメントや形式に対応しているかどうかも確認が必要です。


すべてを考慮しても似たような会社が残ってどうも絞れない・・・そういう場合には、
担当者との相性を少しだけ優先してみるのも良いかもしれません。

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次回は、翻訳会社を使うことによる具体的なメリットについて考えてみます。

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