「は」と「が」の悩み(1)質問の答えだったら?

「は」と「が」の悩み(1)質問の答えだったら?

メリークリスマス!12月25日ですよ。おいしいものは食べましたか?今日(も)食べる予定ですか?昨日、予約していたケン○ッキーのチキンを受け取りに行ったら、予約せずに当日20分ほど並んで買うほうができたてだったみたいでショックをうけたfukazawaです。

ところで。英日の翻訳をしているときに、「は」と「が」のどちらを使おうか迷うことはないですか。たとえば「サーバは停止します。」と「サーバが停止します。」。どちらでもよさそうで何気に悩みます。そこで「は」と「が」についていろいろ考えてみようと思います。

次の文を見てください。

  A:彼はサラリーマンです。
  B:彼はおとなしいです。
  C:彼は中華街にいました。

  D:彼がサラリーマンです。
  E:彼がおとなしいです。
  F:彼が中華街にいました。

これら6つの文が質問に対する答えだとしたら、それぞれどのような質問が考えられるでしょうか。

  A':彼の職業は何ですか。
  B':彼はどんな性格ですか。
  C':彼はどこにいましたか。

  D':(何人かの中で)サラリーマンは誰ですか。
  E':(何人かの中で)おとなしいのは誰ですか。
  F':誰が中華街にいたのですか。

こんな感じになると思います。回答(A~F)では「は」と「が」の違いだけですが、質問では少々雰囲気が変わります。

これが会話だとすると、回答A~Cは「彼は」がなくても通じます。「彼」は質問者・回答者ともに了解済みの既知の情報ですが、「は」以降は新出の情報であり、重要なため、削除すると回答として成り立たなくなります。同様に、回答D~Fは「が」以降の情報がなくても会話は通じますが、主語(「彼」)は省けません。

このように、新出/重要な情報はどちらなのかを考えるのが1つの方法です。

ついでなので、A~Fの「は」と「が」を逆にして答えてみましょう。

  A":サラリーマンが彼の職業です
  B":おとなしいのが彼の性格です。
  C":中華街が彼のいた場所です。

  D":サラリーマンは彼です。
  E":おとなしいのは彼です。
  F":中華街にいたのは彼です。

逆にしても、質問の答えとして重要な部分(A"~C"は主語、D"~F"は「は」の後)は同じです。

ここまで来ると、「サーバは停止します。」と「サーバが停止します。」の違いがなんとなく分かってきました・・・よね。

それでも訳文を作るときにどちらが重要なのか分からないときは、前後の流れからじっくり考えてみましょう。

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