initialism と acronym

initialism と acronym

今回初登場の tanaka です。よろしくお願いいたします。


先日、ニール・アームストロングさんが亡くなられたというニュースが届きました。
ニール・アームストロングさんは、NASA (National Aeronautics and Space Administration) の宇宙飛行士として、人類初の月面着陸を果たしたことで有名ですね。

この NASA のような略語は、IT の分野でも頻繁に登場します。「BYOD のトレンドを支援する MDM ソリューション」 のような文を見て、うーん、と首を傾げた経験がおありではないでしょうか。そもそも IT (Information Technology) 自体が略語です。
ところで、英語における略語は、大きく 2 種類に分けることができて、NASA と IT は、それぞれ別の区分に当てはまるということは、ご存知でしょうか。

ひとつは initialism と呼ばれるもので、IT (アイ・ティー) のように、アルファベットを一文字ずつ発音します。IBM (International Business Machines Corporation)、CPU (Central Processing Unit)、HTTP (HyperText Transfer Protocol) のようなものです。
もう一つは acronym と呼ばれるもので、NASA (ナサ) のように、ひとつの単語として発音します。LAN (Local Area Network、ラン)、SOHO (Small Office/Home Office、ソーホー)、GIF (Graphics Interchange Format、ギフまたはジフ) など、こちらの方が少ないでしょうか。

用法や用途に違いがあるわけではないので、この区分を知っていても、具体的に何かの役に立つことはないかもしれませんが、ネイティブでない人間にとっては、分類があったり名前がついていたりすると、それだけで少しわかったような気がするのではないでしょうか。

ちなみに、上に挙げた BYOD は Bring Your Own Device (私的端末の業務利用)、MDM は Mobile Device Management (モバイル デバイス管理) の略で、比較的新しい略語なのですが、MDM は同じ IT 分野で Master Data Management (マスター データ管理) の略語として使われることもあります。
こうなると、略語を知っていたとしても文脈から意味を判断せざるを得ないので、ありがたみも半減です。省略もほどほどにしてもらいたいものです。

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