America "A"、Boston "B" ... の話

America

先日、「B」と言ったつもりが相手に「D」と聞こえてしまい、自分の活舌が急に心配になってきました。そのついでに思い出したのが、綴りを知らせるときに使う、America "A"、Boston "B"、China "C" ... という場所の名前の頭文字を使った伝え方です。

場所の名前ならたいていの人に通じるので、単純に思いつきやすくて便利だから使われているのだろうと思っていましたが、これは旅行業界でよく使われている方法だそうです。海外出張が多くてしょっちゅう国際線に乗っている人から聞いたので、たまたまこのパターンを知っていたようです。

この伝え方にはいろいろあり、旅行業界のものはA~Zまで土地の名前でそろっていますが、ほかに和文・欧文の通話表(フォネティックコード)というものもあります。

【通話表(フォネティックコード)】

<和文>
あ: 朝日、い: いろは、う: 上野、え: 英語、お: 大阪、
か: 為替、き: 切手、く: クラブ、け: 景色、こ: 子供、
さ: 桜、し: 新聞、す: スズメ、せ: 世界、そ: そろばん、
た: 煙草、ち: 千鳥、つ: 鶴亀、て: 手紙、と: 東京、
な: 名古屋、に: 日本、ぬ: 沼津、ね: ネズミ、の: 野原、
は: ハガキ、ひ: 飛行機、ふ: 富士山、へ: 平和、ほ: 保険、
ま: マッチ、み: 三笠、む: 無線、め: 明治、も: 紅葉、
や: 大和、ゆ: 弓矢、よ: 吉野、
ら: ラジオ、り: 林檎、る: 留守居(留水)、れ: レンゲ、ろ: ローマ
わ: 蕨、ゐ: 井戸、ゑ: (かぎのあるゑ)、を: 尾張、ん: おしまいの「ん」

<欧文>
A: Alfa、B: Bravo、C: Charlie、D: Delta、E: Echo、F: Foxtrot、G: Golf、H: Hotel、I: India、J: Juliet、K: Kilo、L: Lima、M: Mike、N: November、O: Oscar、P: Papa、Q: Quebec、R: Romeo、S: Sierra、T: Tango、U: Uniform、V: Victor、W: Whiskey、X: X-Ray、Y: Yankee、Z: Zulu

これで、トランプ(Trump)さんの綴りを「Tango T、Romeo R、Uniform U、Mike M、Papa P」で間違いなく伝えることができます。

「三笠」や「留守居」は音だけのときに一発で通じるのか少し心配ですが、普段の会話ならこれらを厳密に使う必要もないので、お互いが分かりやすいものにすればいいと思います。参照する単語の先頭の文字を使うことは覚えておきたいですね。

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