あなたとは違う人の訳

あなたとは違う人の訳

最近『キノコの歴史』という本を読みました。世界には、伝統的に菌類を好むところと、菌類を嫌うところがあるそうです。「伝統的に菌類好き」は、ヨーロッパやロシア、日本を含むアジア地域に多く、「伝統的に菌類嫌い」は、イギリスやアメリカなど、主に英語圏に多いようです。菌類嫌いにどうやってキノコを浸透させるか。ある意味ローカライズです。なかなか興味深かったです。

IT 翻訳で、普通の難易度のドキュメントを、複数の人が同時に翻訳するとどうなるだろう、と思ったことはありませんか。他の人の訳文、気になりませんか。

実際には同じ文章を複数の人が同時に訳すことはありませんが、一部が同じということはたまにあります。こういうときに良いと思った訳文と、そうではなかった訳文の違いについて考えてみました。

◆直訳調の訳文が多いか少ないか
技術的な内容まで完全に理解するのは難しいと思います。しかし、そういうときに直訳一辺倒な人と、シンプルで分かりやすい日本語になるよう意識して訳文を作っている人とでは、だいぶ違ったものになっていました。

◆漢字の使用量
よく「漢字3割、ひらがな7割」と言われますが、やはり漢字は多すぎないほうが読みやすいです。

    「この建物には、最大50人が使用可能な会議室が4部屋存在します。」
        ↓↓
    「この建物には、50人まで使用できる会議室が4つあります。」

上の文章でも正しい内容は伝わりますけどね。

◆訳文がとにかく受動態になっている
このブログでもたびたび出てきていますが、受動態が多いと分かりにくくなります。特に、人が動作の主の場合は能動態が自然です。

    「プロパティウィンドウでパラメータが設定されます。」
        ↓↓
    「プロパティウィンドウでパラメータを設定します。」


自分が翻訳した文章を、じつは他の人も翻訳していて、ほとんどその人の訳文が採用されてしまったら・・・と想像しただけで、翻訳にかかわる身としてはせつなくなってしまいます。日々精進あるのみ。


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