最も多くの言語に翻訳された本は?

最も多くの言語に翻訳された本は?


先日、箱根にある『星の王子さまミュージアム』という所に行ってきました。

館内はサン=テグジュペリの生涯や写真・手紙などの展示がメインで、それはそれで面白かったのですが、
個人的に一番興味をそそられたのは、各国語訳版 『星の王子さま』 の展示スペースでした。
(他の入場客は 「ふ~ん、いっぱい出てるのね~」 ぐらいでほぼスルーしているコーナーでした・・・)

展示してあったのは、日本語版、英語版、フランス語版、ドイツ語版、スペイン語版などはもちろん、ウルドゥー語版、ヒンディー語版からラテン語版、エスペラント版までありました。100 カ国語近くあったと思います。

それで、
王子いったい何カ国語で出てるの?
じゃあ、最も多くの言語に翻訳された本って何?
というところが気になって調べてみたら、
 wikipedia に 「List of literary works by number of translations」という項目がありました。
翻訳された言語が多い順に 60 位ぐらいまでのリストです。
(日本語ページもありますが情報量が少ないようです)
※一応全て出典が示されているので、ある程度は信頼性があると考えてもいいかと思います。

第 1 位は、2 位以下を圧倒的に引き離してのこちら。
・『聖書』(2,454語)
(words ではなく 2,454 languages です!)
予想通りというところでしょうか。

上位で日本でも馴染みのあるものは、
・カルロ・コッローディ:『ピノッキオの冒険』(260語)
・アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ:『星の王子さま』(180語)
・ジュール・ヴェルヌ:『海底二万里』(147語)
・ハンス・クリスチャン・アンデルセン:『童話作品集』(153語)
などでしょうか。王子もかなり上位でした。

日本の作品でランクインは以下の 3 点。
・村上春樹:『ノルウェイの森』(36語)
・黒柳徹子:『窓ぎわのトットちゃん』(35語)
・紫式部:『源氏物語』(30語)
『ノルウェイの森』 と 『源氏物語』 は、(好き嫌いは別として) 納得できる気がしますが、『窓ぎわのトットちゃん』 は自分にとっては予想外でした。
自分が読んだことがないだけで、世界的にけっこうメジャーなのでしょうか。
(徹子さんのワールドワイドな影響力のおかげ?)
この機に読んでみようかと思います。

ところで、『星の王子さま』 の各国語版でもう一つ気になったのが、
 ドイツ語・シュヴァーベン語版
 ドイツ語・ケルン語版
 スペイン語・アラゴン方言版
 スペイン語・アストリア方言版
などの方言バージョンがあったことです。
ビジネス的には絶対ペイしないよなぁと思いつつ、その地方に住む人のプライドのようなものを感じました。

日本で、大阪弁版、津軽弁版、熊本弁版などが出ている小説等はあるのでしょうか。
ご存じの方がいたらぜひ教えて下さい。

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